ジオラマ基礎

ジオラマベースの作り方|土台選びから地面・縁の仕上げまでの基本手順

目次
  1. ジオラマベースを作る前に決めること
  2. ジオラマベースの素材を選ぶ
  3. 手順1:土台の下地を作る
  4. 手順2:起伏と高低差をつける
  5. 手順3:地面の質感をつける
  6. 手順4:地面を塗装する
  7. 手順5:縁(ふち)を仕上げる
  8. 手順6:仕上げと固定
  9. ジオラマベース作りでよくある失敗と対策
  10. まとめ

ジオラマの見栄えを大きく左右するのが、作品を載せる**ベース(土台)**です。キットや小物がどれだけ丁寧に作られていても、土台が反っていたり縁が汚れていたりすると、全体が雑に見えてしまいます。逆に、ベースがきれいに仕上がっていれば、小さな情景でも「作品」として棚に飾れるようになります。

この記事では、ジオラマベースの作り方を、素材選びから地面づくり、縁の仕上げまで順番に紹介します。ガンプラなどのロボットプラモにも、戦車などのミリタリーモデルにも使える基本の手順です。

ジオラマベースを作る前に決めること

作り始める前に、次の3つを決めておくと素材選びで迷いません。

決めること 考え方
大きさ 載せるキットの足元+周囲の小物が収まる程度。最初ははがき〜A5くらいの小さめがおすすめ
形 四角形が基本。円形や楕円形は単体キットの展示に向いている
地面の種類 土・草地・コンクリート・室内の床など。テーマに合わせて決める

大きすぎるベースは、空いたスペースを埋めるのに小物や手間が必要になり、完成までが遠くなります。「キットを置いて少し余白がある」くらいが、まとまりやすいサイズです。

ジオラマベースの素材を選ぶ

ベースの素材にはいくつかの選択肢があります。それぞれ向き・不向きがあるので、作りたい情景に合わせて選びましょう。

素材 長所 注意点
木製の飾り台・木の板 重みがあって安定し、縁を塗るだけで完成品らしく見える 水分の多い素材を盛ると反ることがある。下地処理が必要
100均のフォトフレーム・木箱 手に入りやすく、縁がそのまま額縁になる 材質がまちまちなので、接着剤や塗料の相性を確認する
スチレンボード・発泡スチロール板 軽くてカッターで加工しやすい。起伏や段差を作りやすい 溶剤系の塗料や接着剤で溶けることがある
MDF板 平らで加工しやすく、反りにくい 断面が水を吸いやすいので、塗装前にシーラーで目止めする
プラ板 室内や人工物の床に向き、プラモ用の接着剤や塗料がそのまま使える 大きな面積では反りやすいので、裏から補強する

迷ったら、木製の台を土台にし、その上にスチレンボードなどで起伏をつける組み合わせが扱いやすいです。重さと加工のしやすさを両立できます。

手順1:土台の下地を作る

最初に、土台そのものを整えます。ここを丁寧にしておくと、後の工程で地面がはがれたり、ベースが反ったりするのを防げます。

  1. 表面を軽くやすりがけする:塗料や接着剤の食いつきが良くなります。
  2. 縁をマスキングテープで保護する:地面の素材が縁にはみ出さないようにします。
  3. シーラーやプライマーを塗る:木材やMDFは水分を吸うので、目止めをしておくと反りにくくなります。

木製の台は、水性の素材をたっぷり盛ると反ることがあります。気になる場合は、裏面にも塗装しておくと表裏の吸水の差が小さくなります。

手順2:起伏と高低差をつける

平らなままでも完成させられますが、少しでも高低差があると情景に奥行きが出ます。

キットを置く場所は平らなまま残しておくのがコツです。足元が傾いていると、キットが安定せず倒れやすくなります。

手順3:地面の質感をつける

起伏ができたら、地面の質感を作ります。表現したい地面によって材料を使い分けます。

表現したい地面 主な材料・技法
土・荒れ地 モデリングペーストや粘土に、細かい砂を混ぜて塗る
草地 土の上に、パウダー状の草素材や繊維状の草素材を撒いて固定する
コンクリート・舗装路 プラ板やスチレンボードを平らに貼り、目地やひび割れを彫る
室内の床 プラ板にけがき線で床の継ぎ目を入れる

砂やパウダーを固定するときは、水で薄めた木工用ボンドを使うのが一般的です。少量の中性洗剤を加えると、素材の奥まで染み込みやすくなります。完全に乾くまでは触らず、しっかり乾燥させましょう。

地面全体を一気に作らず、キットを置く場所・小物を置く場所を先に決めてから質感をつけると、配置で後悔しにくくなります。

手順4:地面を塗装する

地面の素材が乾いたら塗装に入ります。基本は「暗い色から明るい色へ」です。

  1. ベースカラーを塗る:地面全体を、こげ茶やグレーなど暗めの色で塗ります。
  2. ドライブラシで凹凸を強調する:明るい色を筆にほんの少しだけ取り、表面をこするように塗ると、凸部だけが明るくなって立体感が出ます。
  3. ウォッシングで陰を入れる:薄めた暗い色を流し込み、くぼみに陰を作ります。
  4. 部分的に色を変える:湿った土、乾いた土、苔などを部分的に塗り分けると、単調さがなくなります。

一色だけで塗ると、地面がのっぺりと見えます。近い色を2〜3色重ねることを意識すると、自然な仕上がりに近づきます。

手順5:縁(ふち)を仕上げる

ジオラマベースの完成度を決めるのが縁の仕上げです。地面がどれだけリアルでも、縁が汚れていると一気に未完成に見えてしまいます。

縁の上端と地面の境目をまっすぐきれいにそろえるだけでも、見た目がぐっと引き締まります。

手順6:仕上げと固定

最後に、小物や草などの細かい要素を足して完成です。

ジオラマベース作りでよくある失敗と対策

よくある失敗 対策
ベースが反ってしまった 木やMDFは下地処理をし、裏面も塗装する。水分の多い素材は薄く何回かに分けて盛る
砂やパウダーがポロポロ落ちる 薄めた木工用ボンドを上から染み込ませ、最後につや消しクリアで固める
地面がのっぺりして見える ドライブラシとウォッシングで明暗をつけ、色を部分的に変える
縁が汚れて見える マスキングで保護し、最後に縁だけを塗り直す
キットが安定しない 置く場所は平らに残し、必要に応じて固定用の穴を開ける

まとめ

ジオラマベースの作り方は、次の流れで進めると失敗が少なくなります。

  1. 大きさ・形・地面の種類を決める
  2. 情景に合った素材を選ぶ
  3. 下地処理で反りとはがれを防ぐ
  4. 起伏と地面の質感をつける
  5. 暗い色から明るい色へ塗装する
  6. 縁をきれいに仕上げる

まずは小さなベースをひとつ完成させてみましょう。ベースが整っているだけで、手持ちのキットがぐっと引き立ちます。

ジオラマ全体の流れは「ジオラマの作り方|初心者がガンプラ・プラモで最初の情景を作る基本の流れ」、格納庫の情景を作りたい場合は「ガンプラの格納庫を自作する方法」も参考にしてください。

ベースの上に置く小物には、TSUKU LABWORKS の3Dプリント製パーツもおすすめです。